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天亭

11月14日(月)

上方に住んで、食べものにおどろいた。どこで食べても、まずいものにあたらない。それに、安い。東京には、おいしくないものを出すお店がたくさんある。しかも高い。それでもなかなかつぶれないのは、人が多いからだろうか。

関西の食べものに文句はないけれど、でも、たまに食べたくなるのは、東京風の天ぷら。ごま油の香り、かりっとした衣、ふっくらあがったたね。単に好みのちがいだろうが、そんな天ぷらは、関西では、なかなか食べられない。

お昼ごろ羽田につくときは、だいたい、このお店に向かう。京浜急行と都営浅草線で新橋まで30分くらい(直通運転)。新橋から5分ほど歩けば、銀座、花椿通り。わくわくしながら暖簾をくぐる。

有名なお店らしい。なんども TV で紹介されていると聞いた。なのに、味が落ちない。えびにしても厳選されているのだろう。ぷりぷりしてほんのり甘い。「ふだん食べているえびはなんなんだろう?」とおもう。ほんのすこし苦味のあるころもが、えびの甘さをひきたて、ごま油の香りが全体をつつむ。アスパラガスは、ジューシーで、えもいわれぬ香りが鼻を通りすぎていく。

以前このお店に閉じ込められたことがある。かえろうとしたら、突然の集中豪雨で、どうしようもなくなったのだ。1時間ほどご主人と世間話をしたが、天ぷらへの熱意はものすごかった。まさに職人。

懐に余裕のあるときはコースもいい。これからの季節だと、鱈の白子やカキを上手にあげてくれるだろう。もちろん半生だが、まったく生臭くなく、感じるのは、凝縮された旨味のみ。

私が注文するのは、だいたい、天丼。丼つゆのからまった天ぷらとご飯のハーモニーがたまらない。2,500円。銀座価格・・・。でも、実際に食べると、この値段でも、そんなに儲かっていないだろうとおもう。

天ぷらを堪能したあとは、近所の資生堂パーラーで精妙なデザートとこくのあるコーヒーを楽しみたいところだが、もっと銀座価格なので、用心しないと・・・。


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by kalos1974 | 2005-11-14 17:33 | 食べもの・飲みもの
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