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有名人発見

5月31日(火)

5時30分起床。出かけるまで5時間ちかくあったので、ブログの模様替えなぞしてみる。新たに「演奏会・オペラ」と「旅行」の項目をつくり、いままで書いた「日記」を分類。「書庫」の仕組みを理解するのに30分(苦笑、記事を移動させるのに1時間かかった(これはおそらく接続速度の問題。それにしても、演奏会とオペラに通いまくってるなあ。われながら呆れた。

<20時45分追記>
授業のあと大学をうろうろしていたらトーマス・マンがいたので、記念に一枚。
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そういえば、1933年のヴァーグナー没後50年記念講演「リヒャルト・ヴァーグナーの苦悩と偉大」は、ミュンヘン大学でおこなわれたんだっけと思って、手許にある『魔の山(下)』(岩波文庫)の略年譜を見ると、マンは、それ以前の1894年、19歳のとき、保険会社をやめて、ミュンヘン大学の聴講生となっていた。ちなみに、マンの奥さんは、ミュンヘン大学のプリングスハイム教授(数学)の娘。
マン一家はフルトヴェングラーと親しく交際していたそうだが、そういえば、フルトヴェングラーのお父さんもミュンヘン大学の教授(考古学)だった。ついでに書いておくと、フルトヴェングラーが、指揮者としてデビューしたのはカイム・オーケストラ。現在のミュンヘン・フィルです。たしかブルックナーの《9番》を振ったと記憶している(定かではない。だが、もしそうなら、ティーレマンはフルトヴェングラー、チェリビダッケを意識して、ミュンヘン・フィルを指揮しているわけだ)。

大学からの帰り、なんとなくCD屋へ。ブロムシュテット指揮シュターツカペレ・ドレスデンの「シューベルト交響曲全集」があったので、思わず購入。さきほど、《グレート》を聴きはじめたところだが、冒頭のホルンの、なんという柔らかな響きだろう・・・。

先ほどの気温15度。こうなると、一昨日の暑さが懐かしい。
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by kalos1974 | 2005-05-31 19:55 | 日記

お家芸

5月29日(日)

お昼すぎ、日本人留学生と食事。私と同じく、ミュンヘンで音楽会に通いまくっている人なので、話題に困らない。

それにしても、今日も暑かった。美術館に寄ってからオペラにいこうと思っていたが、大汗をかいたので、一度部屋にもどって、シャワーをあびて着替える。ちなみに、16時の気温33度。

今日の演目は《タンホイザー》。指揮は ズービン・メータ。

バイエルン国立歌劇場で上演されるヴァーグナーの悪かろうはずがない。《トリスタンとイゾルデ》、《ニュルベルクのマイスタージンガー》、《ワルキューレ》などは、たしか、ここで初演されているはず。ヴァーグナー作品の演奏は、いわば「お家芸」である。

今日の演奏、タンホイザー(R. Gambill)、ヴォルフラム(M. Gantner)、それにエリーザベト(C. Nylund)がとくによかった。なかでも、 Nylund は、代役として急遽歌うことになったらしいのに、まるで不安を感じさせなかった。声にもうすこし透明感があったほうが、エリーザベトにふさわしいんじゃないかなと思ったのは初めだけで、次第に、引き込まれていった。ほかには、ヴェーヌス(W. Meier)の妖艶な雰囲気も忘れがたい。
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オーケストラも合唱もほんとうにすばらしい(合唱にふれるのは、篠の風さんへのお世辞とうけとられかねませんが、正直、手放しで賞賛しています)。

あえて難をいえば、ヴォルフラムがすこし巧すぎたかな。それに、なんとなく明るかったかも。
ヴォルフラムが目立つと、どうしても、タンホイザーがかすんでしまう。エリーザベトはタンホイザーの歌に惚れ込んだわけだけれど、ヴォルフラムが見事だと、「エリーザベトはなぜヴォルフラムに恋しなかったんだ?」などと思ってしまう。

タンホイザーは充分すぎるほど聴きごたえがあった。必要以上に耳がキンキンすることもなく、歌詞がきちんと聴き取れた。ただ、歌合戦の場面で、もうすこし「いや、お前らのいってることはちがうんだ!」という熱意がほしかったし、ヴェーヌスとエリーザベトのあいだで引き裂かれている苦しみが、やはり、もうすこしだけ、現れるとよかったかな。演出も「苦悩するタンホイザー」を強調していたようだし。でも、あれこれいうのは贅沢というもの。

肩透かしというか、期待どおりでなかったのは、ヘルマン役のクルト・モル。どことなく調子が出ていない感じがした。この暑さで、体調を崩されているのだろうか・・・。私にとっては、バイエルン国立歌劇場の要のような人なので、すこし心配だ。


<追記>
篠の風さんのブログによると、クルト・モルは病後だったそうです。以前《魔笛》を聴いたとき、ザラストロが登場してから、舞台が引き締まるという場面に遭遇しました。それ以来、私は、クルト・モルのファンなので、一日もはやい回復を祈らずにはいられません。
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by kalos1974 | 2005-05-29 23:35 | オペラ

円熟のブレンデル

5月28日(土)

午後5時の気温が30度・・・。勘弁してほしい。でも、日本とちがって、湿度が低いので、日陰に入ると涼しいし、部屋にいても、窓を開けていれば、クーラーは要らない。

なので、なるべく日に当たらないようにして、ガスタイクまでいってきた。

今日は、ミュンヘン・フィルの定期演奏会。プログラムは、オール・ベートーヴェン。《エグモント序曲》、《ピアノ協奏曲第5番》、《交響曲第5番》。なにやら、クラシック中毒になりかけた中学生の組んだプログラムのようだが、ティーレマンの意気込みが伝わってくる。

後半の《運命》を聴きながら、オーケストラの音が変わったなあと思った。たしか2年前に、レヴァインの指揮でこの曲を聴いたときも、たしかに、力強い、筋肉質な響きだったが、今日は、それに、荒々しさが加わった感じ。
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この暑さのせいか、ティーレマン以下、楽団員は上着なしで演奏。シャツの白が目にまぶしい。若武者たちが勇猛果敢に突進していくようだ。

演奏は、燃焼系というのかな、とにかくものすごい盛り上がり方。ただ、悪くいえば、やや勢いにまかせた粗野な印象も。弦の分厚い響きが、他の楽器を塗りこめて、うねりまくる。
ティーレマンは、いつもにもまして、弱音の緊張感を強調することによって、オケの咆哮を際立たせようとしていたような気がする。だが、素人にそう思われてしまうほど、あからさまなのはどうなんだろう・・・。

前半の《皇帝》、ピアノはブレンデル。理知的にすぎるという印象をもっていたが、とくに第2楽章は、情感たっぷり。悟性 Verstand と感性の見事な調和。ときに、祈りというか、宗教的な境地さえ開かれた。一音もおろそかにしない巨匠の演奏。他の聴衆もそう感じたのだろう。立ち上がって熱烈な拍手を贈る人がたくさんいた。よたよた歩くブレンデル爺が、かけがえのない藝術家に思えた。
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by kalos1974 | 2005-05-28 23:40 | 演奏会

Koenigin

5月26日(木)
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今日は、ドニゼッティーのオペラ《ロベルト・ドゥヴリュー Roberto Devereux 》。エリザベッタ(エリザベス1世)役を、エディタ・グルベローヴァが歌うので、早めにチケットを確保しておいた公演だ。

ミュンヘンの聴衆が熱狂するのを、ひさしぶりに見た!
いつもだって、この歌劇場は、最高水準の演奏を聴かせてくれるのだが、やはり、大物歌手が登場すると、場が引き締まるし、聴衆も固唾を呑んで聴き入る。

実は、1月15日に、ウィーン国立歌劇場で、《ドン・ジョヴァンニ》を聴いた。オザワがどんなモーツァルトを演奏するのか興味があって訪れたのだけれど、最大の衝撃は、グルベローヴァのドンナ・アンナだった。配役を見ていなかったので、しばらく、「異様に存在感のあるドンナ・アンナだなあ」と思いながら聴いていた。周りの歌手が完全に色あせている。巧すぎる。目立ちすぎる。途中で、やっと、グルベローヴァだと気づいた。私以外の観客は、おそらく、グルベローヴァ目当てで来ていたのだろう。ドンナ・アンナが歌いおわるたびに、みんな、ものすごい拍手を贈っていた。

今日も、それとおなじことがおこった。グルベローヴァのすごいこと、すごいこと。エリザベッタは、主役みたいなものだから、遠慮は要らない。最初のアリアだけ、すこし不安定な感じがしたが、あとはもう独壇場・・・。まったく自由自在に声をコントロールしてしまう。弱音はとても素直に響いてくるし、あの涼やかに力強い歌声といったら。なんどか、圧倒されて、身じろぎひとつできなかった。ツボにはまりすぎ。「まいりました・・・」というしかない。

サラ役の J. Piland 、ロベルト役の R. Aronica 、このふたりも、よくのびる声で、すばらしい歌を聴かせてくれた。立派にグルベローヴァの脇を固めていたと思う。

演出は、すっきりしていて、歌手の邪魔をしないもの。恋人がやってきたと聞いたエリザベッタが、あわててお化粧をなおすなんてシーンは、ほほえましかった。
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演奏終了後、大道具が後片付けをはじめているのに、聴衆は立ち去らない。歌手たちは、疲れているだろうに、なんども挨拶に出てきてくれた。やっぱり、オペラっていいなあ。
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by kalos1974 | 2005-05-26 23:47 | オペラ

衝動買い

5月25日(水)

授業終了後、なんとなく、町の中心へ。今日もよい天気で、暑いくらい。「そういえば、初夏にふさわしいシャツがないなあ」と思い、ドーム脇の LODEN-FREY に入る。そんなによいものを買う気はなかったが、初老の店員さんが、親身にアドヴァイスしてくれるので、ついお薦めにしたがって、(ぼくにとっては)かなり高価なものを購入してしまった。すこし後悔。でも、あらためて見直してみると、ほんとうによい趣味で、着るのが勿体ないくらい。まあ、たまにはいいかな。

明日(実は今日だけど)は、 Fronleichnam という休日。だけど、もともと木曜は授業を入れていないので、なんとなく、損をした気分(笑。


>篠の風さん、
トラックバックありがとうございます。

でも、トラックバックってなんでしょう?? 説明を読んでもいまひとつ理解できなかったりします・・・。こんな私に、ブログを使いこなせる日がくるのだろうか。
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by kalos1974 | 2005-05-25 19:54 | 日記

バイエルン国立管弦楽団

5月24日(火)

講義はさぼってもコンサートにはいく。

今日は、バイエルン国立管弦楽団の演奏会。いつもは歌劇場のオーケストラ・ピットにいる楽団だ。指揮は F. Luisi 、ピアノは R. Buchbinder。
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前半は、モーツァルトの《ピアノ協奏曲第20番》。デモーニッシュな雰囲気で人気の高い曲だが、今日の演奏は、多感な青年がひとり夕日のなかに佇むような風情。疾走するモーツァルトというより、青年の孤独さを包みこむ優しさが前面に出ている。と思って聴いていたら、第3楽章は、情熱の迸るままに突き進む感じで、一気にフィナーレへ。一貫性がないような気もするけれど、この作品のいろいろな面を楽しませてもらえた。

後半のブルックナー《交響曲第7番》は、作為のまったく感じられない、まさにお手本のような演奏。モーツァルトではウィーン風のエレガントな響きを奏でていたオケが、一転して、骨太の、しかし、あくまで木質な響きに変わった。弦の深い音色と、木管の生き生きとした息づかいと、金管のまばゆさ。大音量で鳴るときも、音が濁ることはなかった。

牧草地、朝露、森、アルプスの山なみ、透き通った湖、青い空、白い雲、小川のせせらぎ、そんな光景を目にしながら、次第次第に螺旋を描きつつ、高みへと昇っていく感じ。雄大さとか崇高というのだろうか、あるいはもっと端的に、絶対的なもの(神)といったほうがいいかもしれない。ただ美しいだけではなくて、美を超えたなにかが舞い降りてきた。

それにしても、このオケも巧い。考えてみれば、クライバーと名演を重ねた楽団だし、カペルマイスター(戦後は音楽監督)の名前をならべてみても、ハンス・フォン・ビューロウ、ヘルマン・レーヴィ、リヒャルト・シュトラウス、ブルーノ・ヴァルター、ハンス・クナッパーツブッシュ、クレメンス・クラウス、・・・。これだけものすごい名前が並んでいるんだから、驚くほうが変なのかもしれない。
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by kalos1974 | 2005-05-24 23:53 | 演奏会

プチ挫折

5月24日(火)

火曜は、演習のほかに、講義にも参加していたが、演習 Hauptseminar がかなりハードなので、今日から、演習終了後、すこし長めのお昼休みをとることにした。つまり、「講義に出るのは、もうや~めた」と(笑。でも、やはり、もったいない気もするので、余裕のあるときは、また聴きにいくかもしれない・・・。
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by kalos1974 | 2005-05-24 19:50 | 日記

ザンクト・フローリアン

5月22日(日)

旅に出るとなぜか早起き。電車の時間まですこし余裕があったので、Hotel Goldener Hirsch から駅まで歩いた。途中、ミラベル庭園を横断。
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空が青い。今日も暑くなりそうだ。

今回ザルツブルクにきたのは、実は、ザンクト・フローリアンを訪れるため。ある方の薦めておられたCD(ブルックナー《交響曲第7番》、ブロムシュテット指揮、シュターツカペレ・ドレスデン)を聴いたら、急に、ブルックナーのいたところを見たくなったのだ。

リンツ中央駅から、20分ほどバスに乗る。すると、田園風景のなか、小高い丘のうえに、壮麗な建物が現れた。オーストリア・バロックの典型といわれるザンクト・フローリアン。
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この近くで生まれたブルックナーは、1848年から55年まで、ザンクト・フローリアン教会のオルガニストを務め、その後も、しばしばここのオルガンを弾きにきている。

14時30分からはじまるオルガン演奏会まですこし時間があったので、教会堂内を見学し、レストランでコーヒーを飲みながら、パンフレットに目を通したりする。
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ブルックナー・オルガンはいまも健在だった。演奏会は20分程度の短いものだったが、ピッコロのささやくような音色から、落日のまばゆい輝きを思わせる響きまで、オルガンのさまざまな音を体感できるように構成してあった。

15時からのガイド・ツアーに参加。図書室(こちらも現役)からはじまり、大理石の間、教皇や皇帝の泊まった部屋などを見学。教会堂では、ブルックナーの棺まで連れていってくれた。この作曲家は、自分の愛したオルガンの真下でねむっている。
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by kalos1974 | 2005-05-22 03:01 | 旅行

ザルツカンマーグート

5月21日(土)

ウィーンにいくという友人の車に便乗して、ザルツカンマーグートへ。ザンクト・ヴォルフガングでおろしてもらう。
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ミュンヘンから約2時間で、そこはもう、オーストリア・アルプスの湖水地方。4年前に訪れたときは、紅葉が見事だったが、若葉の季節も、ほんとうに爽やか。

ザンクト・ギルゲンまで45分間の船旅を楽しむ。湖をわたるそよ風が心地よい。
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船を降りると、ちょうど、ザルツブルクまでもどるというタクシーがいたので、フシュル湖まで乗せてもらう。
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ホテル・シュロス・フシュル Hotel Schloss Fuschl (写真左側の城館)で夕食。

給仕の人に、「どうやって帰ったらいい?」と尋ねたら、ちょうどザルツブルクまでいく人がいるそうで、ホテルの車で送ってくれた。ラッキー。
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by kalos1974 | 2005-05-21 03:32 | 旅行

知らなかった・・・

5月18日(水)

ある演習にマルティンという知日家の中年男性が参加している。ふつうの会社員なのだが、仏教にくわしくて、道元がどうとか、ぼくには分からない話をしてくる。その人から、さっき、郊外の某教会での演奏会に行こうという電話があったので、思い出した。

マルティンが先日訊いてきたのは、日本の外交はなにを考えているのか?ということ。曰く、「中国にいる日本の大使は、陸軍大臣の子どもではないか。それに政権幹部にいる安倍とかいう男は、戦犯の孫ではないか。なぜ、そういう人たちが、中国や北朝鮮と交渉しているのだ?」と。

で、調べてみたら、たしかに、阿南惟茂大使(脱北者は絶対領事館に入れるなといった人)の実父は、阿南惟幾陸軍大臣。
北朝鮮への経済制裁を声高にさけぶ安倍晋三自民党幹事長代理は、岸信介元首相の孫。岸信介は、東條内閣で2度大臣を務め、A級戦犯の容疑者として収監された人。

中国や北朝鮮が、自分の交渉相手の素性を知らないわけがない。なにせ、知日家とはいえ、ふつうのドイツ人が知っているくらいなんですから。

ぼくは、その人に能力があれば、ご先祖さまがなにをしてたってかまわないと思う。でも、それにしても、やはり、なんらかの配慮があってもいいんじゃないかなあ。
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by kalos1974 | 2005-05-18 19:49 | 日記