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ミーハー

6月19日(日)
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演奏:ベルナルト・ハイティンク指揮、チューリヒ・トーンハレ管弦楽団
曲目:ブルックナー《交響曲第9番》

昨日の感動が大きすぎたせいか、どうも、それほど感銘を受けなかった。オーケストラは、間違いなく、世界レヴェルだと思う。それに、いうまでもなく、ハイティンクは、地味だけれど、職人肌で、確実な仕事をする人だ。なにがいけなかったのか。いまだによく分からない。

ひょっとすると、オーケストラの響きが明るすぎたのかもしれない。金管はまぶしいくらいの輝かしさだし、木管も瑞々しい。弦は、充分深い響きではあるが、やや粗い感じ。麻の織物みたいといえばいいだろうか。すこしだけざらついて、光を反射する。さらに、管と弦が分離していた気もする。もちろん、縦の線は合っている。でも、管と弦が、それぞれ別の曲を演奏しているような印象を受けた。
ハイティンクは、渾身の力をこめて指揮しているのだけれども、その気合が、どうもオケに伝わりきらない。第2楽章の冒頭は、地獄から使者がやってきたかのような戦慄を覚えたが、あとはどうも・・・。

ヨーロッパの聴衆は正直だ。拍手のエネルギーがすくない。両隣の人(昨日と同じ人が座っていた。昨日は立ち上がって拍手をしていた)も、いかにもお座なりな手のたたき方。ハイティンクも納得がいかなかったのだろう。あっさりお開き。
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実は、ホールで知り合い(これがまたすごい人で、1泊3日といった日程で、日本から音楽会にくる)に似た人を見かけたので、演奏会終了後、しばらくロビーをうろついていた。中央附近で売っている CD を、なにげなく見ていると、テーブルに、「演奏会終了後、ベルナルト・ハイティンクが、指揮者の部屋で CD にサインします」と書いた紙が貼ってあるではないか!うわぁー、ミーハーの血が騒ぐ(グルベローヴァのサインをもらったというモチ子さんのことを思い出したりして―すみません)。さっそく、購入(爆。

こうなると、知り合いはどうでもいい(ごめんなさい。指揮者の部屋がどこにあるか訊いて、列にならぶ。待つこと10分あまり、私の順番がきたよ。目のまえにハイティンクがいるよ。どきどきどき。無言で CD を差し出すのも失礼かと思い、「昨年、日本とウィーンで、あなたがシュターツカペレ・ドレスデンを指揮された演奏会を聴けたのは、私にとって、大きな幸せでした。そして今日また、チューリヒで・・・」といったら、マエストロが、「ありがとう。日本からわざわざ聴きにきてくれたのですね」だって。「いいえミュンヘンからです」ともいいにくいので、つい「はい」といっちゃいました。どうしよ、ハイティンクと話しちゃったよ。ポカーンとしているうちに、サインしてくれた。

こうなると、当夜の演奏が、私にとって、イマイチだったことはどうでもよくなる。われながら、とっても軽薄。
by kalos1974 | 2005-06-19 22:19 | 演奏会
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