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バイエルン国立管弦楽団

5月24日(火)

講義はさぼってもコンサートにはいく。

今日は、バイエルン国立管弦楽団の演奏会。いつもは歌劇場のオーケストラ・ピットにいる楽団だ。指揮は F. Luisi 、ピアノは R. Buchbinder。
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前半は、モーツァルトの《ピアノ協奏曲第20番》。デモーニッシュな雰囲気で人気の高い曲だが、今日の演奏は、多感な青年がひとり夕日のなかに佇むような風情。疾走するモーツァルトというより、青年の孤独さを包みこむ優しさが前面に出ている。と思って聴いていたら、第3楽章は、情熱の迸るままに突き進む感じで、一気にフィナーレへ。一貫性がないような気もするけれど、この作品のいろいろな面を楽しませてもらえた。

後半のブルックナー《交響曲第7番》は、作為のまったく感じられない、まさにお手本のような演奏。モーツァルトではウィーン風のエレガントな響きを奏でていたオケが、一転して、骨太の、しかし、あくまで木質な響きに変わった。弦の深い音色と、木管の生き生きとした息づかいと、金管のまばゆさ。大音量で鳴るときも、音が濁ることはなかった。

牧草地、朝露、森、アルプスの山なみ、透き通った湖、青い空、白い雲、小川のせせらぎ、そんな光景を目にしながら、次第次第に螺旋を描きつつ、高みへと昇っていく感じ。雄大さとか崇高というのだろうか、あるいはもっと端的に、絶対的なもの(神)といったほうがいいかもしれない。ただ美しいだけではなくて、美を超えたなにかが舞い降りてきた。

それにしても、このオケも巧い。考えてみれば、クライバーと名演を重ねた楽団だし、カペルマイスター(戦後は音楽監督)の名前をならべてみても、ハンス・フォン・ビューロウ、ヘルマン・レーヴィ、リヒャルト・シュトラウス、ブルーノ・ヴァルター、ハンス・クナッパーツブッシュ、クレメンス・クラウス、・・・。これだけものすごい名前が並んでいるんだから、驚くほうが変なのかもしれない。
by kalos1974 | 2005-05-24 23:53 | 演奏会
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