5月14日(土)
![]() R.シュトラウスは、ミュンヘンで生まれ、近郊の(というには、すこし離れているか・・・)ガルミッシュ=パルテンキルヘンを好んだ人。だから、ミュンヘンっ子にとって、R.シュトラウスは、いわば自分たちの作曲家といってよいだろう。それに、《アルプス交響曲》のような盛大な曲は、ミュンヘン・フィルの得意とするところ。なので、まあ、予想どおりの快演でした。 驚いたのは、前半のベートーヴェンのほう。 ティーレマンは、巨匠趣味というか懐古趣味というか、妙に構えた演奏をする人だと思う。いってみれば、いまはなき巨匠たちのような演奏をめざしているのだが、その試みは、これまでのところ、あまりうまくいっていなかった。オケの響きも、低弦を強調してみたり、金管に思いっきり輝かしい音を出させてみたりするけれど、私には、単に音の大きな演奏、派手な演奏にしか聴こえなかった。 それが、今日の《ヴァイオリン協奏曲》は、1つ1つの音をかみしめる丁寧な演奏。まるで、哲学者が、思索にふけりながら、歩いているかのよう。非常にゆっくりしたスピードなのに、弛緩した感じはまったくない。一部、いかにも芝居がかった表現はあったものの、まあ、許容範囲。繊細かつ骨太なベートーヴェンを堪能させてもらった。 ソリストは、Leonidas Kavakos。はじめて聞く名前だが、これまた、思索的な演奏をする人。そうかと思うと、ロマンティックな感情の高まりや、なんとも切ない思いも、見事に弾きこなす。私が知らなかっただけで、実力者にちがいない。 ![]()
by kalos1974
| 2005-05-14 00:01
| 演奏会
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