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ボストリッジのリサイタル

7月10日(日)

20時から、プリンツレーゲンテン劇場 Prinzregententheater で、Ian Bostridge のリサイタル。ピアノは、 Julius Drake 。オール・シューベルト・プログラム。

昨年、日本で、《美しき水車小屋の娘》を聴いたとき、それほどよい印象をうけなかったので、あまり気がすすまなかったのだけれど、妻が、「あのときは、体調がわるかったのかもしれないよ。せっかくうちの近くでやるんだから、いってみよう」というので、チケットを買ったもの。

19時すぎのミュンヘンは、運わるく、豪雨。「ちみの行いがわるいから、こうなるんだ」、「その言葉、そっくりお返しします」などといいあいながら、劇場へ。
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前半はいまひとつ波にのれないというか、身体全体をつかって歌うのに、声がついてこない感じ。大げさな身ぶりだけが目立つ。それに、単語末尾の "t" の音が強調されすぎて耳障り。「ッ」が響きすぎ。

やはりよい歌手なんだなと思ったのは、後半。ピアノに手をつこうとして、すべってから。

大きな声が嫌味なく響くようになったし、ふつうの声量でも、声がまろやかに伸びるようになった。やや暗めというか、憂いをおびた声も曲にぴったり。深く透き通った湖のよう。
ただ、小声でささやくような箇所は、なにをいっているのか、いまひとつ、聴こえてこなかった。響きすぎるくらい響く大きな声との差がありすぎたかも。

しかし、そうはいっても、"Aus Heliopolis Ⅱ"、"Sei mir gegruesst"、"Dass sie hier gewesen"、それにとても軽妙にまとめた"Die Forelle"あたりは、すばらしい演奏。シューベルトの世界が開けたような気がする。
by kalos1974 | 2005-07-11 07:27 | 演奏会
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