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クルト・モルのリサイタル

7月19日(火)

20時から、プリンツレーゲンテン劇場 Prinzregententheater で、クルト・モル Kurt Moll のリサイタル。ピアノはシュテファン・イルマー Stefan Irmer 。

今日は、お昼すぎまでよい天気だったのに、夕方から雨。しかも、ときにはげしく降る。ミュンヘンは、このところ、雨が多く、最高気温も25度くらい。こうなると、6月の35度がなつかしい(笑。
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地下鉄で3分。劇場についたころ、雨はあがった。

今日のリサイタル、クルト・モルの人気と実力がよくわかるものだった。モルが舞台に現われるやいなや、万雷の拍手。ものすごい歓迎ぶり。3分くらいつづいただろうか。ミュンヘンっ子に敬愛されている人。

曲がはじまると、左右から、やわらかな声につつまれた。どうしてだろう? とにかく不思議な経験。それはともかく、モルは、オペラのときと同じ、余裕の歌唱。ふつうに語っているふうにしか見えなくても、歌が生まれる。高音をたなびかせたかとおもうと、つぎの瞬間、低音を響かせたりして、まったく自由自在。前半は、とくにシューマン R. Schumann で、深い森のような、あるいは、とうとうと流れる大河のような声が印象的だった。

休憩のとき、外に出たら、劇場が夕日に染まっていた(21時ごろなのですが)。
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劇場のまわりをそぞろ歩いている人たちの口から出るのは、「すごい super!」とか「すばらしい toll!」とかいった言葉ばかり。まったく同感。

後半のレーベ C. Loewe は、おどけた歌詞を、軽く巧妙な語り口で歌い、滑稽な雰囲気を醸し出していた。エンターテイナーとしても、一流。しかも、単に「おもしろい」だけではなく、そこに、なにか人生の悲哀のような彩りまでそえるのだから、やはり、ただものではない。

私が生まれたときには、すでに、バイロイトやザルツブルクで活躍していた人が、いまだに、ものすごい歌唱を聴かせることに驚嘆した。バイエルン、ハンブルク、ウィーンの宮廷歌手 Kammersänger という称号はダテではない。ピアノのイルマーという人も、見事にモルを支えていたし、表現力も実に豊かだった。

演奏がおわると、ホールがうなるほどの拍手。聴衆は総立ち。ものすごいことになった。ミュンヘンの聴衆があんなに興奮するのはめずらしい。
by kalos1974 | 2005-07-20 18:38 | 演奏会
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